私に恋を教えてください
──あなたもそういう相手と出逢いなさい。

柚葉との関係はこれからだけれど、少しずつ気持ちを伝えていけたらいいと思うのだ。



コンサートの当日。
待ち合わせの駅前のショーウィンドウで、柚葉は改めて自分の全身をチェックした。

──お洋服、よしっ!
侑也に言われた通りにいつもは会社には着ていかない、少し甘さのあるベージュピンクのワンピースにオフホワイトのカーディガン。

──髪型も、大丈夫!
緩くハーフアップに編み込んで、流している所は巻いた。
とても柔らかい女性らしい感じになっていると思う。

こんな風に男性と駅前で待ち合わせするのは、友人や家族との待ち合わせとは、また違う感じがしてその緊張感はとても新鮮だ。

「榊原さん」
柚葉に優しく声をかけたのは須藤で、柚葉は須藤の私服につい、見とれてしまう。

立ち襟の柔らかそうな素材の黒のシャツと、ラフな白のパンツ。
ベージュのワンショルダーのリュックは会社には絶対持ってこないアイテムだろう。

「課長、お疲れ様です」
須藤は苦笑した。
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