私に恋を教えてください
「柚葉……今、お湯を入れているから……」
須藤がバスルームから戻ってくると、ベッドにバスローブが置いてあり、その横に柚葉が座っている。

「柚葉……」
須藤は柚葉の隣に座った。
「嫌なら……やめたいならいいんだよ」

柚葉はぎゅっと、須藤に抱きついた。
「嫌なわけないです。……今日だって、あの綺麗な人に私ヤキモチ妬いたんです。分かりました。課長の気持ち。自分の大好きな人が、誘惑ではなくても親しげに声をかけられているのを見るのは……すっごく胸がぎゅってするんです!」

「柚葉がヤキモチ……?」
「そうですよ。あんな風に親しげにしていたら……」
須藤は、自分に抱きついている柚葉を抱き返す。

「柚葉……お風呂は明日にしよう。シャワー浴びておいで。」
「え……あ、はい」
バスローブを持って、柚葉はバスルームに向かった。

その後ろ姿を見送って、須藤はジャケットを脱いでクローゼットにかける。

あんなに可愛いヤキモチの妬き方ってあるんだろうか。
つい口元が微笑んでしまう。

真っ直ぐで正直な柚葉は、自分に合っている。
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