私に恋を教えてください
融通が利かない堅物だと言われる自分は時に融通を利かせたい人には、疎ましく思われてしまったりするものだが、柚葉はそうは思っていないようだ。

それは彼女自身もかなり、真面目なところがあるせいかも知れない。
真面目な顔をして、ベッドの横に座っていた姿が、とても柚葉らしくて微笑ましかった。

ヤキモチを妬いていると真っ直ぐに気持ちをぶつけてくれるのが嬉しいのだ。
大事にしよう、と心から思う。

そんな風に惹かれたり、気の合う人と出会えることは奇跡のようなものだと、須藤は思っているから。

だからこそ大事だし、大事にするし、それに……今日はきっと自分の気持ちを止めることはできないだろうと思うのだ。

その頃バスルームでは、柚葉がシャワーを浴び悩んでいた。

シャンプーは……していいのよね?
乾かすのは……洗面所を使っていいのかしら?
けど、あまり待たせるのも申し訳ないし。

メイク……落としていいかしら?
そんなにお化粧は濃くはないけれど、全然違うって思われたらどうしよう!?

下着って全部つけていいのよね?
いきなり、何も着けていないとかは無理!!

柚葉は散々迷った末、シャンプーと洗顔はして、髪はタオルで抑えて外に出た。
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