私に恋を教えてください
──なんっだ? この甘々な雰囲気⁉︎ なんだこれ⁉︎

「俺はゆーちゃんのことが心配だから聞くんですけど、彼女もいなかったしご結婚もされてないってことですよね」

「そうですね。そういう人がいなかった訳ではないけど、縁って不思議だなあって思いますよ」
飄々としていて淡々としていて、そんな質問にもさらりと答えてしまう。

「透悟」
その場に響いたのは、笑いを含んだ貴広の声だ。
「はい」
「諦めなさい」

貴広には逆らえないし、いつもの透悟なら『はい』と返事を返すところだけれど、納得いかないのだ。
「諦め……って、お祖父様意味が分かりません」

「それを言うならね、僕が凛と出会った時は、今の須藤くんよりもっと年が上だったよ。だから須藤くんが逡巡したであろうことも分かるしね」
今でも仲良し夫婦の貴広と凛だ。

「僕だって若い頃はイケてたからねぇ、何で結婚しないんだって思われていたよ。だってさ透悟、考えてもごらん? 金はあるしイケメンだし、背も高くてモテ人生歩んでて、何で結婚しないんだって思うだろ?」
「う……まぁ……」
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