私に恋を教えてください
「お願いがある。柚葉ちゃん!」
目の前で両手を合わせて、侑也が柚葉を拝んでいた。

「どうしたんです?」
「お客様が来るんだよ、海外から。で、そのアテンドを頼みたい」

「英語……実はそれほど得意ではないのですが」
「大丈夫。先方はとても日本びいきで、日本語を習得しているから」

侑也が言うには先方は一応ビジネスで来日するらしいのだが、ついでに色々と案内をしてほしいという。

「で、ごめん、今、成田からこっちに向かっているそうなんだ」
「え⁉︎」

海外の方ですよね?
電車で来るんじゃないですよね?
なんだろう、その気軽に今から行くね、みたいな感じは。

「アテンドは、今すぐがご希望ですか?」
「いや。取り敢えず社についたら僕の方で、というか須藤が対応するから夕食の方の準備をしてほしいんだ」

「お食事の予約ですか?」
「いや……本当に、お願いなんだけど、ごめんだけど……かかる費用は、全部僕に付けて構わないから……」

侑也はとても言いづらそうにしていた。
──かかる費用……??
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