私に恋を教えてください
「たまたまだったけど、いい機会だったよ」
「俺も駆琉と柚葉ちゃんのことは応援してるんだ。お似合いだよ、お前達」

駆琉と柚葉は顔を見合わせた。
「嬉しい?」
「はい」

柚葉は恋を教えてくださいと駆琉にお願いしたけれど、柚葉にとって駆琉は良い先生で、恋を知ることが出来た上にずっと一緒にいたいと思えるような人だった。

駆琉にとっても柚葉はずっと愛することができる人であり、結局のところお互いがお互いの事を知れば知るほど、離れたくないと思えるような人なのだ。



その日は業務終了後、柚葉がロビーで待っていると、やがて駆琉が降りてくるのが見えた。

ソファで待っていた柚葉は軽く手を振る。
それに駆琉も口元を微笑ませて、軽く手を上げて合図する。

そんなことにも、柚葉は嬉しくなってしまうのだ。

「お待たせ。お腹空いただろう?」
仕事の時とは違う、甘さを含んだ駆琉の声が好きだ。
素直に甘えたくなってしまう。
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