私に恋を教えてください
「そう言えば、ここは会社だったね」
首を傾げる駆琉には、悪かった、なんて気持ちは微塵も見えない。

「尚更、ドキドキします」
「悪くないだろう?」

「もう! ダメですよ!」
柚葉が駆琉の背中を押し、2人は給湯室を出た。

「柚葉は怒っている顔も可愛い」
「だから、ダメって……‼︎」

柚葉がプリプリしているのを駆琉がいなしていると、それをちょうど執務室から出てきた侑也に見られる。

じいっと二人を見て、侑也はため息をついた。
「なんか……仲良くていいよな」

柚葉は真っ赤になって、首を横に振る。
「ち、違うんです。もう、だからダメって……」

「仕方ないよ。なあ? 駆琉?」
「分かるだろう?」

「柚葉ちゃんが可愛いのは分かるけど……。お前がそんな風になるとは思わなかったな」
どちらかと言うと、もっと不器用な感じかと……と侑也はもごもごしている。

「相手による。柚葉は甘やかし甲斐があるから」
「手伝いが必要かなって最初は思っていたけど、そうでもないな。知らないうちにご挨拶とか行っているしさ」
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