私に恋を教えてください
「うー……だって緊張してしまうんですもの」
「普通の親だから、大丈夫。それよりお腹空かないか?」

自分のお腹に手を当てて、柚葉は首を傾げる。
「お腹、空きました」

「オムハヤシ食べたい?」
「食べたいですっ!」

「じゃあ、ほらカバンを取っておいで。観覧車にも乗るんだろう? 一緒に行こう。」
「すぐ取ってきます!」

ぱたぱたっと駆け出す柚葉を見ながら、駆琉は笑って声をかけた。

「急がなくていいからな。慌てると転ぶぞ」
「もう! そんな子供じゃありません」
と返事が返ってくる。

くすくすと駆琉は笑う。
こんな風にずっと過ごしていけたらいいのに。



そうして観覧車の乗った柚葉は自分で観覧車に乗りたいと言ったくせに、いざ乗ってみるとじっと動かなかった。

「どうした?」
「あの……いえ、思ったより動くものだなって……」

確かにゴンドラはゆらゆらと前後に揺れている。
駆琉はこんなものだと思っていたけれど。
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