私に恋を教えてください
「榊原さんなんだけれど、まだ業務に慣れないし君についてもらうことは可能かな?」
「あらまだOJT決まってなかったんですか?」
そう春野に言われて、気まずさを感じる須藤だ。
「ん……研修は受けているから、いいかなと思ってしまったんだけど」
「そんな、研修だけでは実務では困りますよ」
あっさりと春野はそう言った。
春野のこういう所は悪くないのだが、自分に非があると分かっていると刺さらなくもない。
「あら、じゃあ彼女一人で頑張っていたんですね。もちろんです。常務にもすごく好評だし、育てばいい秘書になりますよ」
ふとその言葉に須藤は引っかかる。
「常務にも好評?」
「ええ。彼女が来るようになってから、常務はフレックスはほとんど利用されていないんですって。用がなくても、ほとんど手元から離さないみたいで。役員からはとても評価高いんです」
そう言えば侑也から、直接柚葉の評価を聞いていなかったなと思う。
常務である村上侑也と言えば、フレックスをいいことに理由をつけては出社しなくて、捕まえるのに一苦労するという役員だ。
そのくせ優秀なので、仕事もその他の依頼も絶えない多忙な人物なのである。
須藤にしてみれば周りを振り回す名人で、問題児の役員なのだが。
その侑也が柚葉が専任になってからは、毎日出社しているという。
「あらまだOJT決まってなかったんですか?」
そう春野に言われて、気まずさを感じる須藤だ。
「ん……研修は受けているから、いいかなと思ってしまったんだけど」
「そんな、研修だけでは実務では困りますよ」
あっさりと春野はそう言った。
春野のこういう所は悪くないのだが、自分に非があると分かっていると刺さらなくもない。
「あら、じゃあ彼女一人で頑張っていたんですね。もちろんです。常務にもすごく好評だし、育てばいい秘書になりますよ」
ふとその言葉に須藤は引っかかる。
「常務にも好評?」
「ええ。彼女が来るようになってから、常務はフレックスはほとんど利用されていないんですって。用がなくても、ほとんど手元から離さないみたいで。役員からはとても評価高いんです」
そう言えば侑也から、直接柚葉の評価を聞いていなかったなと思う。
常務である村上侑也と言えば、フレックスをいいことに理由をつけては出社しなくて、捕まえるのに一苦労するという役員だ。
そのくせ優秀なので、仕事もその他の依頼も絶えない多忙な人物なのである。
須藤にしてみれば周りを振り回す名人で、問題児の役員なのだが。
その侑也が柚葉が専任になってからは、毎日出社しているという。