私に恋を教えてください
こんな、凛の話を小さい頃から聞いていたせいもあるのかもしれない。

柚葉は大学を卒業したら、会社に就職することを当然と捉えていたし、その中で頑張っていきたいと思っていた。

「凛ちゃまのレベルに達することは、まだまだですけれど、私も頑張りたいんですっ!」
凛は柚葉に笑顔を向けた。

「私も決して完璧ではなかったけれど、それに近付きたいっていつも頑張っていたなって思うわ。ゆーちゃんのこと、応援しているからね!」
「はい!」

こんな風に祖母の凛はいつも元気付けてくれる。
きっと旦那様である貴広のことも、こうやって支えてきたのだろうと柚葉は思うのだ。

本当に大好きで理想の女性だ。

柚葉は執務室の前で紙袋を抱えて、大きく息を吐いた。
誰かに何かを渡すことは、とても緊張する。

特に初めての人に贈り物をする際はなおさらだ。

気に入ってもらえるだろうか、嫌いではなかったかな、センスがないと思われたらどうしよう…そんなことを考えながら、渡すことになる。
もちろんそれは、柚葉だって例外ではない。
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