【完結】打算まみれの恋


 軽く首を傾げ合図をすると女はゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。

「言ってるそばからお前は」
「ほら、俺って、据え膳まるっと頂いちゃうタイプなんで」

 へらりと主催と軽口を交わして、ダンスホールへと向かっていく。この女はどんなふうに俺を楽しませてくれるのだろうか。

 会場内に流れる曲とともにテンションが上がるのを感じながら、俺は万人に好まれる笑みを浮かべた。

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