【完結】打算まみれの恋
滝永さんが私を脅すようになった。
字面だけだとかなり物騒だけど、別に私の身体はどうこうされていない。ただ――、
「バレンタインの前に和泉の彼女がスキー行くって聞いたんだけど、まさか緋奈さん一緒に行ったりしないよね……」
「女子だけですよ」
「駄目だよスキー場なんてナンパの名所なんだから!」
「滝永さんはスキー場をなんだと思ってるんですか……?」
「クソ男が適当な女捕まえる名所じゃん。だってガチでやってんだったら、初心者はしゃいでるとこよっぽどじゃないと行かないでしょ」
「は……?」
「もし行く気なら、当日待ち合わせの場所に俺も行って、ズボンおろすからね。嫌でしょ? 露出狂の知り合いがいるって思われたら緋奈さん困らない? 俺ズボンおろせって言われたって緋奈さんの名前出すよ?」
一月下旬の昼下がり、私の家のリビングで滝永さんが自分のベルトに手をかける。