【完結】打算まみれの恋
滝永さんは、自分と私の尊厳を犠牲にする方法で、自分の主張を通すようになった。事の起こりは五日前、一緒に出かけている際に彼と昔関係があったらしい女性が話しかけてきたことだ。
いつも通り最悪対応をした滝永さんに対して、女性は「は? こんな女で?」と嘲笑混じりに言った。この発言だけ聞けば女性がものすごく下品な感じがしてしまうけど、実際は「もうお前みたいな顔見飽きたっつうか、ケツ出されても全然興奮しないんだよね。この場で股開かれても無理だわ」などと最低な発言が放たれた直後の反論である。
私は特に何も思わなかったけど、滝永さんが「証拠見せてやるよ。緋奈さんにも見せてあげるからねっ」と街中で絶叫しズボンを下ろそうとしたのだ。
その時私が「何でもするからパンツ履いてください。脱がないでください」と言ったのがよくなかったらしい。
以降、私を納得させる、肯定させるには言葉よりズボンを下ろすことだと彼は考え、ことごとく自分の尊厳や社会性を犠牲にする手段をとるようになってしまったのである。