エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
それに、なんだろう。
猫を被っているような気がするというか、二面性があるように感じられるというか、兎に角、あまり仲良くはなりなくない部類の人種だ。
それ故、羽田とは極力関わり合いにならないように、話しかけられても、必要最低限のことしか話さなかったし、彩にちょっと冷たすぎるんじゃないかって言われてしまうくらい素っ気なくも振る舞ってきた。
確かに自分でも冷たいって思うけれど、苦手なものは苦手なんだから、どうしようもない。
それなのに、どういうわけか、妙に懐かれてしまっていて。
こうして、ことあるごとに話しかけてくるもんだから、正直辟易している。
研修医は、二、三ヶ月おきに様々な診療科を渡り歩くのが常なので、もうすぐ関わることもなくなるだろうから、あと数日の辛抱だ。
そう自分に言い聞かせて、さっさと追い払ってやろうと、羽田に向き直ったのだった。
「……羽田も来てたんだね? お疲れ。けどごめん。今日は午後からセミナーもあるし、早く終わらせたいから、そっとしておいてくれると助かる」