エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
ただそう言って疑問を口にしただけだったのに。
「ええッ!? 二人って同じ医大でしかも同期で、仲のいい同僚なのに。そんなことも知らなかったのッ!?」
おじさんからは、喚くような声とわざとらしいほどのオーバーリアクションを返されてしまった。
尚も、オマケとばかりに、余計な一言まで付け加えられる羽目にも。
「……いや、でも、大抵の医者なら知ってると思うんだけど」
そんなこと言われたって、知らないんだからしょうがないじゃない。知ってたら訊いたりしないし。
ーーそんなことより、私と窪塚が『仲のいい同僚』って、何おかしなこと言ってくれちゃってんの? バカなの? うん、バカなのね。
驚愕な表情で私のことを二度見した後で、おじさんが私と窪塚のことを見比べるようにして見やっている様子を絶対零度の冷視線で見上げていると。
おじさんの代わりに窪塚の方から言葉が返ってきた。
「……親父と比べられたりするのが嫌だったんで、ずっと伏せてありましたから。高梨が知らないのも無理ないですよ。なので、これまで通り、親父のことは伏せておいて下さい。お願いします」