エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
言葉のニュアンスから、父親が有名な外科医であるらしいことは窺えたし。
どうやらおじさんが以前にも窪塚から父親のことを伏せておくように頼まれていたらしいのに、スッカリ忘れちゃってるらしいことには、親戚として恥ずかしかったし、心底呆れちゃったけど。
もう、ここまで話しちゃってるんだから、誰かくらい教えてくれたっていいんじゃないだろうか。
胸中で毒づいて、おじさんに改まって頭なんか下げちゃってる窪塚の後頭部を見下ろしつつ。
ーー禿げてしまえ。
なんて、念を送っていたのだけれど、不意にある医学雑誌の特集記事の見開きにデカデカと掲載されていた、ある男性外科医の写真が脳裏に浮かび上がってきた。
それは、つい数時間前まで珍しい症例のことを詳しく調べていた時に、たまたま目にしたモノで。
その男性外科医というのは、脳神経外科の権威で、いわゆる『神の手』を持つ天才外科医と巷で取り沙汰されている、確か名前が"窪塚圭一"って言ってたような気が……って。
ーーええッ!? まさか、あの『神の手』が窪塚の父親!?