愛され、囲われ、堕ちていく
「確か、8時には敬太さんが迎えに来るって言ってたな…」
ベットから下り、ルームウェアを着た。

洗面を済ませキッチンへ向かい、朝食を作り始めた。
~~~~~!
すると、切り忘れていた為アラームが鳴る。
「あ、切り忘れてた!
━━━痛い!!」
急いで、アラームを切りに向かおうとした為、少し包丁で指を切ってしまう。

「……ったい…!」
とりあえず指を口に咥え、手当てをしていると……
「凪、おはよ」
「あ、伊織。
まだ寝てていいよ?ご飯出来たら、起こしにいくから」
伊織が起きてきた。
上半身裸で、スウェットだけはいた伊織がこちらへ向かってくる。
「凪が腕の中にいないから、目…覚めた。
それより、どうしたの?救急箱なんか出して」
ソファーに座っている凪沙の足元に跪いた、伊織。

「あ、指…切っちゃって……」
「は?なんで?」
優しく凪沙の手を掴み、カットバンを見つめた。
「アラーム切るの忘れてて、慌ててたから」
「なにやってんの?
気を付けないと…大丈夫…?痛くない?」
「うん…ちょっと切っただけだから……」
そのまま凪沙を見上げる、伊織。

「そう、良かった。
………ねぇ…キス…しよ?
今日、まだしてない…」
そして、凪沙の口唇をなぞった。
「あ、でも今血を止める為に、指舐めてたから血の味するかも?うがいしてくる」
「必要ない……
てか、俺を拒まないで?
凪は俺を拒んじゃダメなんだよ?
何があっても……」
「ンンン……」
「ん。ほんとだ…血の味がする…」
「でしょ?だから、うがいした方が良かったのに…」
「でも朝起きてすぐに凪とキスしないと、一日が始まらないから…
だから、もう一回…!」
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