愛され、囲われ、堕ちていく
凪沙の意識が飛んで、クタッとなる。
「凪…」
「………」
「凪…起きてよ…?」
「………」
「起きろよ…!」
「………」
「凪…ほんとに俺だけを好き?」
「………」
「まだ…裕隆のこと……」
「………」
「好…」
伊織は頭を振る。
そして、凪の首の下に腕を滑り込ませて腕枕した。

腕枕をしていない方の手で、凪沙の耳の黒薔薇のピアスに触れた。
「伊織…」
寝言で伊織の名前を呼んだ凪沙が、キュッと伊織の腕を握った。
その無意識の仕草に、伊織は身体がゾクッと熱くなるのを感じる。

「反則だ…凪……」
まだ眠っている凪沙を再び組み敷いて、口唇を奪った。
「……んん…」
しばらく貪っていると、凪沙が息苦しさからか目を覚ました。
「凪…」
「あ…伊、織…朝…?」
「ううん、まだ夜中だよ…」
「伊織…」
「ん?」
「キスしよ?」
「うん」
「私のキスは浄化できるんでしょ?」
顔を近づけようとする伊織に凪沙が言った。

「は?」
口唇が重なる寸前で言われた言葉に、伊織の動きが止まる。
「………あれ?夢?」
「………」
「………」
「……何言ってんの?凪」
「……////」
「プッ…!もしかして今、そんな夢見てたの(笑)?」
「し、しょうがないでしょ?さっき浄化がどうのって話したからだよ////!!」
「フフ…可愛い~凪。
でも、確かに凪とキスすると幸せになれるから、凪が浄化してるのかもよ?」
「そう?」
「うん、だからしよ?キス…いっぱいして、穢れてる俺を浄化して?」
そう言って、また貪るようにキスをする二人だった。
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