不本意な初夜でしたが、愛され懐妊妻になりました~エリート御曹司と育み婚~
 


「ツンとしてる牡丹もいいけど、そうやって素直にされるのもいいな。唆られる」

「ちょっと、朝からセクハラ発言やめて。フジロイヤルの敏腕総支配人がセクハラで逮捕って、明日のニュースで炎上するよ?」

「牡丹が、いちいち可愛いこと言って俺を誘惑するのが悪い。言っとくけど、俺は隙あらば牡丹にキスしてやろうと思ってるから」

「な……っ」


 面白そうに笑った灯は、私のことをからかって楽しんでいる。

 だけど、冗談とも言い切れないのは一昨日と昨日の彼が脳裏を過ぎるからだ。

 灯とあの夜ぶりにキスをしてから、彼の中ではどうやら何かのスイッチが入ったらしい。

 例えばキッチンに立っているとき、後ろから抱きしめられたと思ったらキスをされたり、ソファで並んで座ってテレビを見ていたら不意にキスをしてきたり、とにかくスキンシップ魔化してしまった。

 
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