双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「へぇ、そうなんだ。でも助かるんじゃない? 強力な助っ人が四人もいるわけだから」

「たしかに」

 そう言って公佳と笑ってしまった。
 だけど本当にあまりに順調に進みすぎていて、怖くなるほどだ。

「ねぇ、公佳。そのうち大きな不幸が訪れたりしないかな?」

 不安に思って言えば、公佳が目を瞬かせた。そして少しして声を上げて笑い出した。

「アハハッ! やだ、なに言ってるのよ。不幸が訪れるわけがないでしょ? 今までさんざん苦労してきたんだもの、神様が星奈にご褒美をくれたんだよ」

「そう、なのかな」

「そうだって」

 ちょうど注文した料理が運ばれてきて会話は一時中断。それぞれの料理を店員が去っていくと、パスタを頬張りながら公佳は話を続けた。

「だから不安に思うことなく、素直に幸せに溺れなさい。大丈夫、これ以上につらいことなんて起きないよ」

「公佳……」

 不思議と公佳に言われると、そんな気がするよ。

「また不安になったら、いつでも話を聞いて言ってあげる。安心して今の幸せに浸りなさいって」

「ありがとう。じゃあその時はお願いするね」

 それから久しぶりに公佳とお互いの子供の話や、公佳の旦那さんへの愚痴など様々な話をしてまた会う約束を交わして別れた。
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