双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
 イギリスから送った荷物は段ボールに入ったままで、ベッドやテレビといった昔使っていた家具しかない。
 そのままベッドの上で仰向けになり、瞼を閉じた。

 まさか母が星奈に俺と別れるよう言っていたとは。だから星奈は俺との連絡を断ち、ひとりで星斗と星七を産んで育てると決めたんだ。

 俺は気づいてやれることができず、二年前に知らないと言った母の言葉を鵜呑みにしてしまった。あそこでもっと強く追及していればよかった。

 きっと星奈は俺の幸せを願って俺と離れることを決めたんだよな? でも星奈、それは決して俺の幸せじゃない。星奈がいなければ幸せになれないんだ。

 これからはなにがあっても星奈を守る。

 心に決めて起き上がり、まずは荷ほどきから始めてこの日は遅くまで仕事の資料に目を通した。
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