君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
向かった先は、園の協力病院になっている帝慶医科大学病院。
事前に瑠美子先生が園児がケガで向かうことを連絡してくれていたから、受付で話すとすぐに手続きを行ってくれた。
「脳神経外科は、一階の奥みたいだけど……みみちゃん、大丈夫?」
「うん」
しっかりとみみちゃんの手を握り、受付で案内された脳神経外科の外来を目指す。
「舞花先生? 痛いことする? 病院怖いな……」
多くの患者や、病院スタッフの行き交う大規模な大学病院に来てしまって、この雰囲気にすでに圧倒されているのかもしれない。
私も大学病院なんて訪れるのは初めてに近いから、若干緊張気味だ。
「みみちゃんのママの代わりに舞花先生が一緒について来たから、大丈夫だよ。ちゃんとぶつけたところと、血が出ちゃったところも治るように診てもらおう」
脳神経外科の外来診察の受付を見つけ、総合受付で渡されたファイルを提出する。
待合には診察を待つ患者が多く掛けていて、空いているベンチシートにみみちゃんと並んで腰を下ろした。
全体的に年配の患者が多く見受けられる。
みみちゃんのような子どもの患者は少ないのかもしれない。
ちらりと横に掛けるみみちゃんの表情をうかがうと、周囲をきょろきょろと見回し不安そう。
その様子を目にしながら、そうだ!と思い出し、エプロンのポケットに手を突っ込んだ。