君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


 二時間ほどゆっくりと会食をし、再びホテルのロビーラウンジに出てきた時刻は六時を回ったところだった。


「じゃあ、舞花さん。私はこれで失礼するよ。聡子さんも、今日はどうもありがとう」


 落合先生が私たちに向かって別れの挨拶をし、すでに呼んでいるというタクシーに向かっていく。


「舞花、私もこのままお店に向かうから」

「あ、うん」


 落合先生を見送ると、今度は母が先に帰ることを告げる。


「久世先生、あとはよろしくお願いします」

「わかりました。今日はありがとうございます」


 久世先生にお礼を言われた母は、「こちらこそよろしくお願いします」と微笑み、ホテルの入り口に向かっていく。

 エントランスの向こうに姿が見えなくなるまで見届けると、見計らったように鼓動が音を主張させ始めた。

 食事会の終盤、このあとはふたりきりで話す時間を作ったらいいと言われた。

〝あとは若いふたりで〟というやつだ。

 食事会中は落合先生と母が会話を繋いでくれた部分が大きかったから良かったけれど、ふたりきりとなるとちゃんと会話が成立するのか不安になってくる。

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