君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「私なんかで……いいんですか?」
好意を伝えてもらっても、手放しで喜べない。
結婚を断られるような自分なんかと将来を約束してしまってもいいのか。
智志くんには、付き合っても長らく体を許せなかったせいで、結婚しても子どもを作ることもできないだろうという理由で別れを告げられたのだ。
そんな私と結婚を前提になんて、久世先生が後悔しないだろうかと思ってしまう。
それに、自分自身怖い部分もある。
また、あのときのように突き放されてしまったら……。
「私なんかでって言う理由は何? 俺にはまったく〝なんか〟じゃない」
「それは……さっきも言いましたけど、結婚の約束を破棄しようと思えるような女だっていうことです、私が」
「そんな男と一緒にしないでほしい」
きっぱりとした口調で言い返され、驚いて口ごもる。
真剣な眼差しに戸惑い目を伏せた私に、久世先生は「まぁ……」と息をついた。
「あれこれ口で言っても説得力ないよな」
「あ、いえ、そういうことではないんです。久世先生がどうというわけでなくて、すべて、私の問題だから……それに、失っている記憶もあるようですし、それもはっきりしないままはやっぱり不安で」