君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


「舞花、俺を見て」


 きめ細かな素肌に口づけながら、とろけていく舞花の顔を何度も覗き込む。


「きみ、ひろ、さん……」


 抱いているのは俺だということを目に焼き付けさせて、記憶の中に刻んでいく。

 触れるたびに舞花の口からは甘い吐息が漏れはじめ、全身の熱を上げて身悶えた。


「舞花……綺麗だ」


 胸をわずかに上下させ、すっかり息を上げた舞花の体に覆い被さる。

 包み込むように抱きしめると、舞花も両手で俺を抱きしめ返した。


「大丈夫か? 怖くない?」


 耳元で囁くように訊いてみる。

 舞花は腕の力をわずかに強め、すぐ真横で一度しっかり頷いた。

 いつの間にか微かに震えていた舞花の体は落ち着きを取り戻し、今はただ呼吸を荒くしているだけ。ホッと胸に安堵が広がる。

 舞花の返事を聞いて、ゆっくり慎重にふたりの体を繋げていく。

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