君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


「あれ、就職が決まったときに自分で買ったもので……可愛いですよね、かわうそ。本物見たことはないんですけど」

「え、本物見たことないんだ」

「そうなんですよ、意外と。いつか見てみたいとは思ってるんですけど、なかなか機会がなくて」


 そんな会話を交わしながら、車は多くの人が行き交う六本木にとやってくる。

 テレビ局を横目に車はP5と表示された駐車場に入っていった。

 連れてきてもらったのは、六本木のラグジュアリーホテル内にあるフレンチレストラン。

 開放感のあるオープンテラス席は、緑に囲まれ心地いい。

 お昼過ぎに降ったゲリラ豪雨のおかげか、酷暑も和らぎ気持ちがいい空気だ。


「静かな室内のレストランより、こういう場所のほうが緊張しないかなと思って選んだんだけど、良かったかな」

「はい。少し賑やかなほうがいいかもしれません。ありがとうございます」


 気にかけてもらってこの場所を選んでくれたようだ。

 男性と食事に行くなんてことに慣れていない身としては、とてもありがたい配慮。

< 74 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop