君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~
「でも、優秀な先生ですけどね。好き嫌いあっても」
「へぇ。幼稚園の先生ってみんなあんな感じなの?」
「あんな感じ?」
フロントガラスの先からちらりと運転席の久世先生に目を向ける。
私の視線を感じ取った久世先生も私のほうをちらりと見て、「そう」と頷いた。
「みんな、ぬいぐるみで腹話術するみたいな」
「えっ、腹話術……!」
かわちゃんのことを言っているのだろう。
久世先生の中で、みみちゃんを宥めていた私の姿は印象深いのかもしれない。
私というより、かわちゃんが印象深い……?
「ああ、あれは、うちの園でも私くらいかもです、やってるの」
「そうなんだ。子どもたちに人気なんじゃない?」
「そうですね。お誕生日会とかでやる劇に使ったり、受け持ちのクラスの子じゃなくても『かわちゃん!』ってみんな覚えてくれてます」
「かわうそってチョイスがまた何とも言えないけど」
そう言ってフッと笑った久世先生は「好きなの?」と訊く。