魔法の恋の行方・魔女の媚薬(シリーズ3 グリセラとリーディアン)
<狩猟の館・リードの部屋・翌朝9時>
「リード、具合はどう?」
クリスが心配げに、天蓋付きベッドのカーテンから、そっと顔をのぞかせた。
「ああ・・」
リードは薄目を開けた。
ひどく頭が重い。体の節々が痛む。
「打ち身がひどかったみたいだけど・・起きることができるか?
スープを持ってきた」
クリスはトレイの上にあるスープを、ベッドサイドテーブルに置いた。
「心配かけてすまない・・・
なんとか」
リードが痛む体をかばいながら、
起き上がった。
その時に小さな小瓶が床に転がり落ちた。
「なに?これ?」
クリスが小瓶を拾い上げた。
「ああ、これ<魔女の媚薬>か・・姉上が持ってるぜ」
クリスが目の前にかざすように、
小瓶を揺らした。
「魔女の媚薬って・・?」
クリスが笑った。
「香水だよ。女の子がつける・・
デートの時の必需品らしいぜ」
「なんで、こんなところにあるのだろう?」
「この部屋を使った誰かが忘れたんじゃないの?
置いとけば取りに来るかも・・」
クリスは、スープの器をこぼさないように、リードに手渡した。
「あの竜巻はすごかったね。
被害がなかったからよかったけど。
まぁ、君は落馬したから、災難だったね」
リードはぼんやりと、頭に浮かんだ言葉を掴もうとしていた。
<そう・・何か大切な事・・>
「荷物はまとめてある。着替えたらすぐ出発できるから」
クリスがそう言って、部屋から出て行った。
リードはベッドサイドテーブルに
置かれた香水の小瓶に目をやった。
<必要な・・もの>
「リード、具合はどう?」
クリスが心配げに、天蓋付きベッドのカーテンから、そっと顔をのぞかせた。
「ああ・・」
リードは薄目を開けた。
ひどく頭が重い。体の節々が痛む。
「打ち身がひどかったみたいだけど・・起きることができるか?
スープを持ってきた」
クリスはトレイの上にあるスープを、ベッドサイドテーブルに置いた。
「心配かけてすまない・・・
なんとか」
リードが痛む体をかばいながら、
起き上がった。
その時に小さな小瓶が床に転がり落ちた。
「なに?これ?」
クリスが小瓶を拾い上げた。
「ああ、これ<魔女の媚薬>か・・姉上が持ってるぜ」
クリスが目の前にかざすように、
小瓶を揺らした。
「魔女の媚薬って・・?」
クリスが笑った。
「香水だよ。女の子がつける・・
デートの時の必需品らしいぜ」
「なんで、こんなところにあるのだろう?」
「この部屋を使った誰かが忘れたんじゃないの?
置いとけば取りに来るかも・・」
クリスは、スープの器をこぼさないように、リードに手渡した。
「あの竜巻はすごかったね。
被害がなかったからよかったけど。
まぁ、君は落馬したから、災難だったね」
リードはぼんやりと、頭に浮かんだ言葉を掴もうとしていた。
<そう・・何か大切な事・・>
「荷物はまとめてある。着替えたらすぐ出発できるから」
クリスがそう言って、部屋から出て行った。
リードはベッドサイドテーブルに
置かれた香水の小瓶に目をやった。
<必要な・・もの>