魔法の恋の行方・魔女の媚薬(シリーズ3 グリセラとリーディアン)
<狩猟の館・16時>

<狩猟の館>とは
魔女の国と、国境近くの森にあり、
グスタフ皇国皇帝の所有の館である。

来客を、狩猟でもてなす館であるため、部屋数が多い。

道から少し離れた雑木林の中にあり、館の裏手には馬小屋や納屋、
使用人の住居がある。
番犬を兼ねた狩猟犬も、数頭飼っている。

リードとクリスは館に着くと、
使用人に2階に案内された。
二人の部屋は隣同士だ。

「リード、食事は7時だって。
先生との顔合わせがあるから、
一応正装しろってさ」
クリスは、荷物を部屋に入れながら声をかけた。

リードはうなずいて、自分の部屋に入った。
部屋に入るとリードはまず窓を開けた。
風が入って、前髪をゆらす。
心地よい風だ。

窓からは草原と、なだらかに続く小高い丘が見渡せる。
その先に、魔女の国との国境である山並みがある。

空を見やると、
雲間から夕陽の光が、地上に突き刺さるように、平野に落ちている。

<静かな場所だが、
明日からは、生徒たちでうるさくなるな・・・>
もう一度山並みを見た。

<魔女の国・・
どんな国なのだろうか・・>




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