婚約破棄をして乗り換えた元彼と妹と私の幸せ【現代、短編】
そのため、手作りのクッキーをプレゼントされたというのに、ろくにお礼もしていないことを思い出したのだ。
「お礼なんて、別にいいのに……ああ、でも、鞄のお礼にまた今度お菓子作ってくるね!」
「え?」
彼氏の息が止まる。
「いや、気を使わなくていいよ。ほら、お礼のお礼のお礼とか、そのまたお礼とかきりがないから、鞄でおしまい」
「え?……もしかして、柚芽のお菓子迷惑だった?」
迷惑でしたと、言えるわけもない。
「まずかった?」
味よりも、もっとまずい状況が起きたともいえない。
「いや、美味しかったけど……あー」
アレルギーだと言っても信じてくれなかった柚芽にこれ以上言ってもまた前のように泣かれるだけだと、彼氏は諦めた。一体何が原因だったのか、はっきりしないし証拠もないのだ。原因はクッキーになかったかもしれない。
「早速、鞄を見に行こうか!」
話題を変えた彼氏は、柚芽と一緒に歩きだした。
その数分後。
「鞄を買ってくれるって言ったのに……嘘だったの?」
柚芽が、一つの鞄を持って、今にも泣き出しそうな顔をしている。
「それとも、これは柚芽みたいなブスには似合わないって思ってる?」
彼氏が押し黙った。
そんなことないよ、似合ってるよと言えば、じゃぁ買って!と言われそうだ。
まだ柚芽には早いよといえば、やっぱり似合ってないってことだよねと言われそうだ。
「……そう、だよね……。柚芽不細工だし、服に合わないダサいリュックだし……嫌われても仕方がないよね……」
ポロポロと涙が落ち始める。
ダサいリュック。
そうだ、柚芽は姉に意地悪をされて仕方なく持って来た鞄のことをとても気にしていた。
確かに、今柚芽が手に持っている鞄は、今日のワンピースととても似合っている。
手に持っている鞄の値札の桁が、6桁なのは、7桁じゃなくて良かったと思うべきなのか。
「お礼なんて、別にいいのに……ああ、でも、鞄のお礼にまた今度お菓子作ってくるね!」
「え?」
彼氏の息が止まる。
「いや、気を使わなくていいよ。ほら、お礼のお礼のお礼とか、そのまたお礼とかきりがないから、鞄でおしまい」
「え?……もしかして、柚芽のお菓子迷惑だった?」
迷惑でしたと、言えるわけもない。
「まずかった?」
味よりも、もっとまずい状況が起きたともいえない。
「いや、美味しかったけど……あー」
アレルギーだと言っても信じてくれなかった柚芽にこれ以上言ってもまた前のように泣かれるだけだと、彼氏は諦めた。一体何が原因だったのか、はっきりしないし証拠もないのだ。原因はクッキーになかったかもしれない。
「早速、鞄を見に行こうか!」
話題を変えた彼氏は、柚芽と一緒に歩きだした。
その数分後。
「鞄を買ってくれるって言ったのに……嘘だったの?」
柚芽が、一つの鞄を持って、今にも泣き出しそうな顔をしている。
「それとも、これは柚芽みたいなブスには似合わないって思ってる?」
彼氏が押し黙った。
そんなことないよ、似合ってるよと言えば、じゃぁ買って!と言われそうだ。
まだ柚芽には早いよといえば、やっぱり似合ってないってことだよねと言われそうだ。
「……そう、だよね……。柚芽不細工だし、服に合わないダサいリュックだし……嫌われても仕方がないよね……」
ポロポロと涙が落ち始める。
ダサいリュック。
そうだ、柚芽は姉に意地悪をされて仕方なく持って来た鞄のことをとても気にしていた。
確かに、今柚芽が手に持っている鞄は、今日のワンピースととても似合っている。
手に持っている鞄の値札の桁が、6桁なのは、7桁じゃなくて良かったと思うべきなのか。