永遠に咲け
咲愛の衝動
夜中、日付の変わった1時半頃。
永久が帰ってきた。

まっすぐ咲愛の部屋に向かい、静かにドアを開けた。
音を立てないように、ベットに近づき咲愛の寝顔を覗き込んだ。
「可愛い……」
ベット脇に腰かけ、咲愛の頬を撫でる永久。
「んん…」
すると、咲愛が目を覚ました。
「あ…ごめんね…起こしたね……
ただいま、咲愛」
そう言って、咲愛の口唇をなぞった。

「━━━━━!!
………嫌…!」
「………っえ?咲愛?」
ガバッと起き上がり、永久の手を振り払った。

「え…お兄様…?」
「うん…永久だよ!」
「あ…あ…お兄様…!!」
今度は永久に抱きついた、咲愛。
それを抱き締め返した、永久。

「どうした?
怖い夢でも見たの?」
「うん…」
「どんな?」
「内緒…」
「そう…
キス…していい?
今日はまだ触れてない」
「うん…
ンン……」
「………このまま…抱きたいけど、遅いし寝ようか?」
そう言って、額や頬にキスを落とす永久。

「うん。
あ、お兄様にお願い…とゆうか、聞いてほしい事があるの」
「ん?なぁに?」
尚もキス責めをする。
「フフ…くすぐったいよ…お兄様。
お話を聞いて?」
「ん……咲愛が可愛いから、悪いの!」
「お兄様、明日はお仕事お休みよね?」
「うん、だからずっとくっついてようね!」
「そうじゃなくてね」
「うん」
「お兄様とデートしたい!
普通のカップルみたいに」
「え…?」
「ダメ…?」
永久を見上げる、咲愛。

「フッ…ダメなわけないよ…!
もちろん、いいよ。行こう!」
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