強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
今朝も私より部長の方が先に起きたからメイクする暇もなく今に至る訳で…


「…すっぴん、"可愛い"よ?」

ニヤニヤしながら"可愛い"を強調してくるあたり、本当に小憎たらしい!

私のすっぴんが可愛い訳あるか!

あー痒い。痒い痒い。


みすみす揶揄いのネタを部長に提供してしまった…

普段のメイクが濃い訳じゃないからそこまですっぴんとの落差はひどくはないと自分では思っているが、そうは言っても何のカバーもしていない26歳の肌を人前で、よりにもよって部長の前で晒してしまうとは一生の不覚…

「…部長、早く薬飲んでとっとと寝て下さい!」

こんなに揶揄う元気があるなら、今すぐ出て行ってもらってもいいんじゃないかと思いながら、薬と水を渡して寝室に押し込んだ。



部長が寝ている間にメイクと洗濯を済ませて、近所のスーパーに買い物に出た。

ほっとくと明日からコンビニ飯で済ませようとするだろうから、数日分のおかずを部長に持たせようと思ってのことだ。
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