強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】


「…ヤキモチじゃないなら、それってなに?」


その声は、後ろから聞こえた。  

部長が言ったんじゃない。

「…部長に、先越されましたね」

……向井だった。

「俺が助けようと思ったのに。……部長と三好って、付き合ってるんですか?」

2次会で盛り上がる喧騒の中、向井の声が真っ直ぐ耳に届く。

「……っちが!付き合ってはない…!」

肩を抱かれていた腕から抜け出して向井の方を振り返りながらそう言うと、部長の顔がちょっと歪んだ気がした。


「さぁ、皆さんご歓談タイム、お楽しみ頂いておりますでしょうか?まもなくビンゴ大会開始となりますので、受付で配られたビンゴカードのご準備をお願いします!」


マイクを通して、司会の人の声が会場に響き渡る。

「……ちょっと、出ようか」

部長が私と向井を促して、私たち3人はそのまま2次会会場を後にしたーー。



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