神殺しのクロノスタシス3
イーニシュフェルト魔導学院は、様々な部活動、サークル活動が盛んである。
中には陸上部、吹奏楽部、何処かの元暗殺者がキャッキャウフフしてる園芸部など、一般的な高校にも存在する部活動もあるが。
魔導学院ならではの部活動、サークルも存在する。
その一つが、この「風魔法同好会」である。
特に難しい説明は必要ない。
要するに、生徒の中でも、風魔法の得意な生徒達が集まって。
もっと風魔法について研究しよう、もっと上手くなろう、と集まった、風魔法お得意生徒の集団みたいなものだ。
風魔法同好会以外にも、色々あるぞ。
探索魔法同好会とか、雷魔法同好会とか。
大抵の魔法については、同好会が結成されている。
とはいえ。
さすがに、難易度の高い空間魔法や時魔法は、同好会を結成出来るほど得意な生徒が多くないので、そういう魔法のサークルはないのだが。
読心魔法サークルとかあったら、喜んで入るのになぁ。
それはまぁ、仕方ない。
で、話を戻すとして。
風魔法は比較的、どの魔導師でも使いやすい魔法なので。
こうして、サークル活動が出来るほど生徒が集まっている。
…その数、十二名。
目標とする人数を達成するには、おあつらえ向きの人数だと思わないか?
ついでに言っておくと、僕は風魔法が得意な部類に入る。
読心魔法ほどじゃないが、次に得意な魔法は何?と聞かれたら。
風魔法かなー、と答えるくらいには得意。
地味でごめんね。
でもまぁ、学院内では、風魔法全般の授業は僕が担当してるくらいだから。
一応、特技の一つと数えても許されるだろう。
「どうしたんですか?ナジュ先生…」
いきなり現れた僕に、風魔法サークルの生徒が驚いて尋ねた。
「あー、いや、それがですねー」
そりゃ、生徒達の楽しいサークル活動に、いきなり教師が訪ねてきたら不審にも思うだろう。
僕は、用意しておいた台詞を口にした。
「実は、学院長室から追い出されちゃいまして」
「…えっ」
「いや、僕ね、学院長の秘蔵のお菓子をこっそり摘まむのが趣味みたいなものだったんですけど、この間こっそり摘まみ食いしたのが、どうやら超高級店の数量限定チョコレートだったそうで」
「…」
「半泣きどころかガチ泣きの学院長に、『ナジュ君立ち入り禁止!』って言われちゃいまして」
「…」
「行くところがないので、ちょっと来てみました」
…ちなみに。
全部、真っ赤な嘘である。
いや、僕が学院長の秘蔵のお菓子を摘まみ食いするのが趣味、という点は嘘ではないが。
別に高級チョコレートなんて食べてないし、学院長室から追い出されてもない。
ただの口実だ。
「良い機会ですし、折角だから、学院長の立ち入り禁止令が廃止されるまでの間、風魔法に熱心な皆さんに、僕の乏しい風魔法の知識を伝授させてもらおうかなー、とか思いまして」
「…」
「…駄目ですかね?」
ここまで、つらつらと嘘を並べ立てたのだ。
いや、結構ですので、とか言われたら僕は泣くが。
しかし。
風魔法サークルの生徒達は、堪えかねたように笑い出し。
「そうだったんですね、お疲れ様です」
「ナジュ先生の指導を受けられるなんて、光栄です」
「学院長からお許しが出るまで、うちに来てください」
…誰一人、疑う者はいない。
さすが、シルナ学院長の生徒達だ。
素直で純真で、人を疑うってことを知らないんだから。
僕にとっては、都合が良いのだけど。
「ありがとうございます、じゃ、しばらくの間宜しくお願いしますね」
こうして。
僕は、五人以上リミッターを外す為の、新しい訓練場を手に入れた。
中には陸上部、吹奏楽部、何処かの元暗殺者がキャッキャウフフしてる園芸部など、一般的な高校にも存在する部活動もあるが。
魔導学院ならではの部活動、サークルも存在する。
その一つが、この「風魔法同好会」である。
特に難しい説明は必要ない。
要するに、生徒の中でも、風魔法の得意な生徒達が集まって。
もっと風魔法について研究しよう、もっと上手くなろう、と集まった、風魔法お得意生徒の集団みたいなものだ。
風魔法同好会以外にも、色々あるぞ。
探索魔法同好会とか、雷魔法同好会とか。
大抵の魔法については、同好会が結成されている。
とはいえ。
さすがに、難易度の高い空間魔法や時魔法は、同好会を結成出来るほど得意な生徒が多くないので、そういう魔法のサークルはないのだが。
読心魔法サークルとかあったら、喜んで入るのになぁ。
それはまぁ、仕方ない。
で、話を戻すとして。
風魔法は比較的、どの魔導師でも使いやすい魔法なので。
こうして、サークル活動が出来るほど生徒が集まっている。
…その数、十二名。
目標とする人数を達成するには、おあつらえ向きの人数だと思わないか?
ついでに言っておくと、僕は風魔法が得意な部類に入る。
読心魔法ほどじゃないが、次に得意な魔法は何?と聞かれたら。
風魔法かなー、と答えるくらいには得意。
地味でごめんね。
でもまぁ、学院内では、風魔法全般の授業は僕が担当してるくらいだから。
一応、特技の一つと数えても許されるだろう。
「どうしたんですか?ナジュ先生…」
いきなり現れた僕に、風魔法サークルの生徒が驚いて尋ねた。
「あー、いや、それがですねー」
そりゃ、生徒達の楽しいサークル活動に、いきなり教師が訪ねてきたら不審にも思うだろう。
僕は、用意しておいた台詞を口にした。
「実は、学院長室から追い出されちゃいまして」
「…えっ」
「いや、僕ね、学院長の秘蔵のお菓子をこっそり摘まむのが趣味みたいなものだったんですけど、この間こっそり摘まみ食いしたのが、どうやら超高級店の数量限定チョコレートだったそうで」
「…」
「半泣きどころかガチ泣きの学院長に、『ナジュ君立ち入り禁止!』って言われちゃいまして」
「…」
「行くところがないので、ちょっと来てみました」
…ちなみに。
全部、真っ赤な嘘である。
いや、僕が学院長の秘蔵のお菓子を摘まみ食いするのが趣味、という点は嘘ではないが。
別に高級チョコレートなんて食べてないし、学院長室から追い出されてもない。
ただの口実だ。
「良い機会ですし、折角だから、学院長の立ち入り禁止令が廃止されるまでの間、風魔法に熱心な皆さんに、僕の乏しい風魔法の知識を伝授させてもらおうかなー、とか思いまして」
「…」
「…駄目ですかね?」
ここまで、つらつらと嘘を並べ立てたのだ。
いや、結構ですので、とか言われたら僕は泣くが。
しかし。
風魔法サークルの生徒達は、堪えかねたように笑い出し。
「そうだったんですね、お疲れ様です」
「ナジュ先生の指導を受けられるなんて、光栄です」
「学院長からお許しが出るまで、うちに来てください」
…誰一人、疑う者はいない。
さすが、シルナ学院長の生徒達だ。
素直で純真で、人を疑うってことを知らないんだから。
僕にとっては、都合が良いのだけど。
「ありがとうございます、じゃ、しばらくの間宜しくお願いしますね」
こうして。
僕は、五人以上リミッターを外す為の、新しい訓練場を手に入れた。