マスク男の秘密
「橘くん…?」
小声で声をかける。反応はない。すっかり寝てしまっているようだ。これはチャンスだ。今までに彼のマスクの下を見た人は誰もいない。私が第一号になってやる。
私は、恐ろしいほどに高ぶった好奇心に任せて、彼のマスクにゆっくりと手を伸ばした。その手は汗ばみ、かすかに震えている。どうか目を覚ましませんように。
私は生唾をごくりと飲みこんだ。私はもう彼のマスクに手をかけている。これを外せば彼の鼻と口は露わになる。ゆっくりと、マスクを下ろしていく。少しずつ、彼の見えなかった部分が表れてくる。遂に鼻が見えた。なんだ、全然普通じゃない。むしろ鼻筋は通ってきれいな方ではないのか。それからまた下に下げていき、そして…――――――。
その瞬間、さっきまでぴくりとも動かなかった彼の左手が、私の右手を捕えた。私の心臓は跳ね上げり、一瞬たじろいだ。私の手首を掴んだまま、彼は私を睨んだ。
「あ、えっと…」
咄嗟の言い訳をしてみようとするが、うまい言葉が見つからない。
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう――――――。
小声で声をかける。反応はない。すっかり寝てしまっているようだ。これはチャンスだ。今までに彼のマスクの下を見た人は誰もいない。私が第一号になってやる。
私は、恐ろしいほどに高ぶった好奇心に任せて、彼のマスクにゆっくりと手を伸ばした。その手は汗ばみ、かすかに震えている。どうか目を覚ましませんように。
私は生唾をごくりと飲みこんだ。私はもう彼のマスクに手をかけている。これを外せば彼の鼻と口は露わになる。ゆっくりと、マスクを下ろしていく。少しずつ、彼の見えなかった部分が表れてくる。遂に鼻が見えた。なんだ、全然普通じゃない。むしろ鼻筋は通ってきれいな方ではないのか。それからまた下に下げていき、そして…――――――。
その瞬間、さっきまでぴくりとも動かなかった彼の左手が、私の右手を捕えた。私の心臓は跳ね上げり、一瞬たじろいだ。私の手首を掴んだまま、彼は私を睨んだ。
「あ、えっと…」
咄嗟の言い訳をしてみようとするが、うまい言葉が見つからない。
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう――――――。