それでも、先生が好きでした。
―――ここは、どこ…??
瞳を開けると
クリーム色の布が揺れていた。
横向いていた体を真上に向ければ
白い天井が広がっていて
ゆっくりと周りを見渡してみて
クリーム色の布に囲われていることに気付く。
…保健室??
「……っ…」
ガンッと頭が痛み、思わず丸くなる。
痛みが和らいでから
体を起こしてみた。
…あたし、保健室なんて来た?
いろいろ思考を巡らすが
保健室まで来たという記憶がない。
―プルルルル・・・
考え込んでいたところに
機会音が響く。
「―はい、保健室です。」
どうやら、保健の先生がいるらしい。
「那智さんですか?
―はい、ちょっと待ってくださいね。」
え?
あたし??
突然出た自分の名前に驚いていると
コツ、コツとこちらに歩いてくる音がした。