それでも、先生が好きでした。





あたしの顔は

そんな感情をそのまま映し出していたんだろう。



ふっと目の合った先生が

一瞬

ひどく驚いたような顔をした。



「…、連絡するから聞けよ」



それからはっとしたように

いつものように話し出す。





毎日、楽しみにしていたこの時間。





それがこんなにも

なにも感じられずに過ぎたのは

初めてだった。





ねぇ、先生。





あたしはどうしたらいい?





宮城さんに

全てを話せばいいですか?





拓哉から

離れればいいですか?





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