となりの紀田くん



「じゃあ、鈴へのサプライズ告白のあの日………悠斗が私たちを睨み付けていたってこと?」






「うん………もっと早くに伝えとくべきだったね………そしたら……」






梓くんが悲しそうに
シュンと肩を落とす





「梓くんは悪くないよ!それに回りには誰もいなかったし見られてないから大丈夫!!」






「うん…ごめんね。………あとこれからは悠斗くんには気をつけて。」





「うん、ご忠告ありがと!気をつける!」






そこでタイミングよく
チャイムが鳴り響く………





「あ、チャイム鳴った!戻ろ!………って、あぁあああああああっ!!!!!」





「どうした!?」





「私たち、体育着のまんまじゃん!!!」






「あ、やば………」





梓くんの顔が
真っ青になる………





御愁傷様………自分。





着替えて教室についた頃には
目の笑ってない笑顔で
数学の先生が出迎えてくれたとさ。




ーーーーーーーー




「りーんっ、帰ろー!」




時は既に放課後で
私は帰り支度をしながら
鈴に話かける




「ごめん……今日は梓くんと一緒に帰るの」




「あ、そっか!だよねぇ………」




今まで鈴と一緒に登校して
一緒に帰宅するのが
日課だったから慣れないな
この感じ…………




「ゆあも、紀田くんと帰ればいいのに……」




鈴はそう言うけれども
私が授業遅れて来てからと
いうもの………




私が話かけても
無視ばかりしてくるんだ………
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