となりの紀田くん
「はーい、じゃあこれから皆さんにはガラス作り体験をしていただきます!」
先生とバスガイドさんが
生徒に集合をかけて
ガラス作り体験が始まった……
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「みてみて鈴っ!」
隣にいた鈴に手作りの
オリジナルグラスを見せる
「すごい!形綺麗だねっ」
私のはオレンジ系の色を
グラデーションした
少し大きめのグラス。
「鈴のは?」
「んー、コレ」
そう言って鈴が
私に見せたのは
ピンク系グラデーションの
小さいグラス
いかにも鈴らしい。
「あーうぜえ。んなもん出来るか!」
私と鈴が二人で
楽しく話していると
後でなにやら騒がしい奴が………
「紀田………何してるの?」
「あ?ガラス作りに決まってんだろ」
「何を作ってるの?」
「グラス。見りゃわかんだろーが」
と不機嫌オーラで
言われましても
何ですか?その物体は………
グラスにしては
あまりにも歪すぎて
きっと見ただけじゃ
それがグラスだって
わからないくらい酷い。
「いやいやいや、わかんないって!」
「あ?じゃあ、お前の見せろよ!」
「はいっ」
「………………」
「ほらみろ!私の方が100倍は上手いわね!」
「へー。」
「うざっ!何その返事!!」
「あーもーうるさい。猿はあっちで遊んでろ。」
シッシッと軽く
あしらわれる私
普段はしつこく
付きまとってくるくせに
本当むかつくっ!!!
「あっそ」
プイッと顔をそらし
鈴のとこへ戻る
そういえばさっきから
瑠威の姿が見当たらないなーーー
そんなことを考えながら
私のグラスコレクションを
作り上げていく
それを鈴と交換したりして
ガラス作り体験は幕を閉じた。
その間、瑠威が私たちの前に
姿を現すことはなかった。
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旅館までの道のりを進む
バスの中で
黙ったままの瑠威に
チラッと視線を移す。
「ねえ、瑠威」
「……………………」
「瑠威ってば!!」
あまりにも上の空な瑠威に
しびれを切らした私は
思いきり叫ぶ
幸い回りははしゃいでて
うるさかったから
特には目立たなかったけれど
瑠威には十分な
効果をもたらしたらしく
「きゅ、急にどした!?」
驚きの表情で私を見ていたーーー。