となりの紀田くん



一体、何時間たったのだろう?



「ねえ、何時間経った?」



「まだ、30分しか経ってないけど?」



「嘘っ!?二時間くらい経ってるでしょ!?」



「どんだけプラネタリウム見たいの?ゆあ……」



呆れ顔で私を見て
溜め息を吐く瑠威。



な、何よ…………
溜め息つかなくたって
いいじゃん。



私は瑠威と
プラネタリウムが
見たいんだよ…………



ポンポンっ



「ふぇ!?」



急に頭をポンポンされて
驚きのあまり間抜けな
声が出る




「見たいんでしょ?俺が白鬼院さんに交渉しに行ってくるよ」




にっこり笑って
私から手帳を抜き取り
薔薇ちゃんのもとへ向かう。



そんな瑠威に
キュンとしちゃう
自分がいて………



ヤバい私。
瑠威が好きだーーーーーー



ーーーーーーーーー



「ゆあ、交渉出来たよ!!」



嬉しそうな顔で
薔薇ちゃんを連れて
帰ってきた瑠威が
私に手帳を返す。




「なかなか書けてるじゃない。さすが学年二位の成績を維持しているだけあるわ。不本意だけどプラネタリウム………行きたいんでしょう?」



ろ、薔薇ちゃん!!!



「大好きっ!!!」



満面の笑みで思いきり
薔薇ちゃんに抱きつく。



「ちょ!や、やめなさい!!内倉 優亜!!」



私を引き離そうと
するわりには
何だか照れてるみたいで



ちょっと嬉しくなった
っていうのは内緒っ。



ーーーーーーーーー



「プラネタリウムっ!プラネタリウムっ!」



「子供みたいにはしゃがないで。」



冷酷無表情girlに戻った
薔薇ちゃんが隣で
何かを言っているが



テンションMAXの私には
もはや届いていなかった。




「瑠威、楽しみだねっ!」



「お、おう!」



照れてる瑠威が可愛くて
私はにっこり微笑んだ。



「あ………」




瑠威が突然声を漏らすから
私も視線を彼と同じ場所へ向ける。



向こうから歩いてくるのは
紀田たちで…………



「あ、ゆあに桜庭くん!!」



鈴は笑顔で私に
手を振ってきて
私もそれに答える。



チラリと紀田を見たら
思いきり目が合って………
でも、その視線は
反らされてしまった………



そのまま挨拶することなく
私たちの横を通りすぎる紀田。



まるでそこに
私たちが存在しないかのように。



私、紀田に何かした??
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