甘々顔KING総長様と地味顔女子
それから私達は元の道をバイクで帰って行った。
私の悲鳴付きで。

着いた先は、さくらちゃんのマンションで、総長様のお家でもある。
ああ、叫びすぎて喉が痛いっ、
「上がっていけ、なんか飲みモン出すから」
てっきり、ここでさよならだと思ってた。
でも、もう少しだけ側に居たいという本心があったから、素直に総長様の言葉に甘えた。

部屋に入ると、リビングには慧って子しか居なかった。
「あ、れ?さくらちゃんは?」
「さくらは習い事。ちゃんと送っていったんで。」
「ああ。」
どうやら、さくらちゃんは習い事に行ったみたいで、慧って子はさくらちゃんを送った後、又、ここに戻ってきたらしい。
「用事終わったんすか?」
慧って子は総長さんの方と、私を交互に見てそんな事を言ってきた。
「ああ。」
「いつもみたいに簡単な方法で終わらせれば良かったじゃないっすか。」

ん?いつも・・みたい?

「ば~か、中坊相手に出来るか!」

出来る・・か?

「面倒くさ。」
2人の会話は全く何を言っているのかわかんなくて。
「あ、のぉ~」と言葉を挟んでしまった。
「あ、何?」さっきの素直な返事をしてくれた子とは思えない程、元通りの威嚇
「慧、手当してくれた相手になんつー言い方してんだよ。」
総長様からの助け船!神!
「えー、だってこの怪我、元々はこいつが原因だし。」
「え?」なんでっ?!!
「お前が勝手にさくらの反応にキレただけだろうが!」
「ちっ、」
へっ?
それってどういう??
「さくらがこいつと仲良くしたいって言ってんだからひけよ慧。」
「っ」
え?なに?つまり、私に嫉妬?して、グラス割っちゃった?
つまり・・そんなにさくらちゃんを独り占めしたい??女の私でも許せないくらい?
え―――・・。
そもそも
「慧さん(下級生にさん付けってどうなん?)って、さくらちゃんと付き合ってるの?」
「は?」
「あ?!」
「えっ」まさか総長様まで反応するとは思ってなかった
「ばっ、なに言ってやがる!」
慧って子はそうとう焦ってる、
「そうなんか?慧。」
なぜか総長様の声が低い。
ハッ!そうだ、総長様は極度のシスコン!それなのに彼氏なんて聞いたら間違いなくこの慧って子は殺される!!

「総長さんのお気持ちはわかりますがっ、落ち着いてくださいっ!!」
2人の間に思いっきり入った私。
「っ!」「わ」
慧って子はまだ負傷中、総長様が暴れたら、多分、この綺麗な部屋はぐちゃぐちゃ。
それではさくらちゃんにあわせる顔がない!元々、そんな顔は持ち合わせていないケドねっ!
「てか、なんの気持ちがわかるって?」
目が笑っていない。総長様降臨!「ひっ!」
「あ、あの、さくらちゃんだって好きな人とか彼氏だって作りたいと思っているかもしれないのに、総長さんのシスコンが原因で一生独身になったらどうするんですかっ!!」
言った!言ったよ!私!
「え?亜弥さん・・が?」
「だ、」
ん?
「誰がシスコンだって~~~~~!!!」
「ひゃあぁあぁあ!!!」
魔王降臨!!!

「ぷっ。アッハッハッハ」
へっ?笑い声?目の前の2人じゃない・・その笑い声は後ろから・・
「笑いごとじゃねぇんだよ、クソ兄貴!」
あ、に、き??
ポン。
え?肩に・・手。
「君がまゆちゃん?」
耳元で声。
こ、この声、ヤバい、耳から伝わる心地のいい低音。
てっ!!耳?横っ?
肩にさらに重みがかかる。
なに?今、一体どーゆー状態???
「そいつに引っ付いてんじゃねぇよ!」
そう言って総長様が肩にかかっていた重みを取り除いてくれた。
見ると、肩に乗っかっていたのはどうやら、手では無くなっていて、腕そのもので。
総長様の片手はその腕を掴んで上にあげている。
そして、もう片方の手は、私の目の前を横切って
「いててっ」

耳の近くにあったと見られるモノを押している。
モノ・・
「ひゃあっ///!なんと私の耳元にあったのは顔で、
総長様に手で押さえられているのも関わらず、めちゃくちゃなイケメン顔っ!!!
うっわ~~~こんなキレイな顔がそんなに近くにあったの~~~~////!!一体、この人っ、
ハッ!さっき、総長様は兄貴って呼んでた、
え?じゃ、このイケメン様はっ!!
「どうも初めまして~長男の未那(みな)で~す。」
か、軽っ、イケメン様、軽っ!
今までどういう状態だったかやっと把握できて驚いている私は何も言えずに居た。
「いいから離れろ」
その総長様の言葉の後、私の側を離れてくれた長男様は
「なんだよ、もう亜弥の女かよ、つまんね。」

爆弾を堕とした!
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