甘々顔KING総長様と地味顔女子

「あ、ああ。わかった。」

私の嘘をそのまま信じてくれた。


ごめんなさい。



その人の乗った総長様のバイクが遠ざかるのを見て、私は元居た地下の駐車場へと戻った。
そこにはもう総長様の姿は無く、慧って子と、哲也と呼ばれていた大きい男の人だけが建物の入り口付近に立っている。
私は2人に気づかれないように入口に近づいて行った、ハズだった。
「てめ」
なのに、なんでこうもあっさりと見つかってしまうのだろう。
「亜弥さんに帰れって言われただろが!」
「っ」
相変わらずの口の悪さだ。

「あんた、亜弥の何?」
「え?」
そんな中、間に入ってきたのは哲也って呼ばれていた大きい男の人。

「え、っとぉ・・」何って言われても・・
「亜弥さんのって言うより、さくらのダチってやつだよ、哲也さん」
聞かれた当の本人よりも先に答えてくれちゃってる慧って子、くそ。

「へぇ、さくらにダチ。めずらしいな。」
「?」
今の発言はどうゆう・・
「そうなんすよ、しかもこんなの」
「な?!」んだとぉ~~~~!!
「ははっ、いや、俺はてっきり、亜弥の女かと思った、あいつこういう子、タイプじゃん」
「・・」・・へ?
「・・・」
え、なに?なんで黙ってんの?慧って子、
いやいや、ここは思いっきり否定モードに入るトコでしょ!いつもだったら、ここで間髪入れずに突っ込んでくるでしょーがっ!!
「ま、今はソレどころじゃねーか、」
「そおっすよ!」
ハッ!そ、そうだ!そうだった、今はこんな話をしている場合じゃなかった、
「あの、私、行ってくる!」
もう私の足は入口の扉に向かってた、
「は?バカっ、」
慧って子に腕を掴まれそうになったのをギリギリかわすと、扉に手をかけた。
が、なぜか、足が地についていない、

「え」

腕に手・・
え?両腕が後ろから伸びた手によって掴まれてて、
上に、持ち上げられ・・
「へぇ??!」
見ると、あの哲也って人が私の両腕を軽々と手だけで持ち上げている!
うわっ、なんて力なのっ、
ジタバタしても、ビクともしない!
「あ、あのっ、は、離して、降ろしてくださいっ」
「亜弥に止められてっから」
そう言いながらも、とりあえず降ろしてはくれた。
でも、手は放してくれない。
「私は、さくらちゃんに会いたいだけなんです。」
顔さえ見れれば、それで。
「まぁ、ダチなら心配だよな、」
「じゃあ、」
「でも、ここは普通じゃねぇから。だから、亜弥は俺らの事も、他の仲間達にも下がらせたんだし、」

え?

「ふ、普通じゃないって、ここで、さくらちゃんはお母様と会っているだけでしょ?」
その言葉に2人は顔を歪め口を閉ざした。

なに?なによ、その反応。
そんな反応されると、ますます不安に・・心配になってきちゃうじゃない!
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