√セッテン
歌は自由で好き……
蔵持七海のあの言葉
抑圧された感情
その結晶が、今目の前で毒を放っている。
「ねぇ、美保は……"わたし"のことを15日もあそこで放置したのよ」
"15日"
"死の待ち受けのカウント"
"おなじ思いをして、死ね"
"5月17日から、死の待ち受けが始まった6月頭までの空白の15日間"
頭の中に貼り付けられていたポスト・イットが整列した。
「"わたし"は信じて待ってた。耐えてたんだよ?
美保はアヤト君を取られると思って癇癪を起こして、それで閉じこめただけで、すぐゴメンって言って助けてくれるって。
だけどね、潤……美保は、私のこと忘れたの。美保にとっては、とるに足らない1日でも私にとっては死に迫る1日だった」
閉じこめた
……池谷、美保が
蔵持七海を。
「"わたし"は美保の行動を理解しきれなくなった。純粋な気持ちは裏切られた。それが分かった時、"わたし"は壊れた」
"『このままだと私、押さえられなくなる』"
"『だれか わたしを 止めて』"
俺は締められた首を緩めるようにさすりながら
√の女の動きを警戒しつつゆっくり立ち上がる。