BLOOD VAMPIRE



普段は意地悪を
言っていても



莉々華様を心から
愛してるのですね…。



でも…なにか
意味ありげな発言でしたね。
彼は一体…何をどこまで
知ってるのでしょうかーーー。




ーーーーーーーーーー



日付が変わり望月 奏多の
通夜が行われた。



人間世界の葬儀は今だに
慣れませんね…



ヴァンパイアは簡単に
蝶となって消えてしまうから。



「お嬢様…大丈夫ですか?」


「大丈夫…。」


泣き疲れたのか
ぐったりとするお嬢様を
優しく支えながら歩く……。



真白様も日向様も
悲しい顔をしておられた。



けれどお嬢様…
悲しんではいけません。



何かを守る為には
何かを失う


戦いにおいて
喜怒哀楽は命取りになる



感情は消さなければいけない。
ただ目的だけを抱えて
戦わなければいけない。



じゃないといずれ
心が壊れてしまう。



私はそんなお嬢様を
見たくありませんーーー。
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