BLOOD VAMPIRE



なんなの?
急に冷たくなって……



「りりか早くー!部長に怒られる!」



「ごめ!いま行く!」



雪の言葉に我に返った私は
頭の中からレイの存在を
消して部活に向かった。



ーーーーーーーーーーーーー



「ゆき!りりか!遅い!」



「長須賀部長ごめんなさい!!」



「コンサートまで時間ないんだからしっかりしてよね!!」



文句言いながらも
笑顔で話す



長須賀 陽菜(ナガスカ ヒナ) 部長。
1つ上の高校3年生



「りりか部長困らせんなよな!」



「煩い!日向!」



菅原 日向(スガワラ ヒナタ)
私の幼馴染みで同い年
吹奏楽部の副部長でもある。



「はいはい、お喋りはこんぐらいにして、練習始めるよー!!」



部長の合図とともに
部員たちが楽器を持って
定位置に着く。



「りりか……」




小声で私の名前を呼ぶ日向に



「何?」



と小さく返事を返す。



「帰りに大事な話がある」



「え、あ、うんっ」



何だろう?
大事な話って…………。
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