LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「女の子が入って来てくれて、嬉しい。
松嶋(まつしま)です」


その松嶋さんは、私が来る迄はこの部署で紅一点の女性社員。


とても美人な人で、この人の事は噂で少し知っている。


30代半ばで、子供が三人いるとか?


松嶋さんは、私から一番遠い席に座っている。

彼女のデスクは、私達四人が向かい合う横の側面に、引っ付けるように。


「松嶋さんは料理上手だから、梢、お前色々教えて貰え」


「えっ?」


篤さんのその言葉に、ちょっと疑問が湧く。


なんで、松嶋さんが料理上手とか知ってるの?と。


「松嶋さん、時々うちの部の人間全員にお弁当を作って来てくれるんですよ」

そう教えてくれるのは、岡田さん。


そうなんだ。


だから、篤さんは毎日食堂に来ていなかったのかな?


「一人、千円取られるんだけどね。
俺達、カモられてるんだよ」


篠宮君が、そう言って笑っている。



「いいじゃない?
子供の塾代がけっこう高いのよね。
子供居たら本当にお金掛かるんだから」


松嶋さんのデスクには、その子供達と思われる写真が飾ってある。


その松嶋さんから、ちょうど向かい合うように真逆に居る篤さんに目を向けた。


篤さんは、部長だからなのか。


私達より、少しそのデスクは離れている。


私がそうやって見たからか、篤さんと目が合う。


なんだか、職場だからか、スッゴいそれだけでドキドキとしてしまう。


篤さんもそうなのか、少しその顔が赤い。


以前迄、社内恋愛にあまりいいイメージがなかったけど、
今は、社内恋愛最高じゃない!と思っている。


このシチュエーション。
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