LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「川邊さんが出してくれた企画を元に、他にも色々と僕の方で考えさせて貰ったのですが」


「…はい」


そう言って篤さんはその企画書に目を通しながら、小さな声で、すげぇな、って言っていた。


私も篤さんと、同じ事を思う。


その近藤龍馬の企画書は、
私が作成したざっくりしたものではなくて、
キッチリとしたもので。


そのカプセルトイの商品であるクリップの使用用途も、私が考えた以外にも色々と案が出されていて。


「あ、これいい」


そのクリップを、マグカップに挟んでいるそのイラストに目を落として、
思わず頬が緩んでしまう。


その後、その打ち合わせは小一時間程続き。



「またその都度、こうやってお時間を頂く事になると思いますけど」


「はい。よろしくお願いします」


そう近藤龍馬に言う篤さんの横で、私も同じように頭を下げる。


私のその企画を具体的に進めて行くのはベンダー事業部二課のようで、

この先、何かを決めたり決まったりする度に、こうやって私と篤さんもその打ち合わせに呼ばれる事になるみたい。


合同企画のていだけど、色々この先詰めて行くのは、
その道のプロであるベンダー事業部二課になる。


そして、商品化会議でこれが商品になるかどうか、かけられる。


無事に商品化になり製造の後販売迄行くと、その先のプロモーションは、ベンダー事業部の一課になるみたいだけど、
それは、まだまだ先の話みたい。





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