LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「そんな時に、食堂で初めて梢を見て。
一目惚れして…。
そんな感じで拗らせてたからか、変に俺一人で舞い上がってしまって。
いつも俺一人、勝手にずっと話していたり、色々。
今思うと、一方的に梢に気持ちを押し付けてて。
独りよがりってやつかな。
本当に、ごめん」


「ううん。私こそ、本当にごめんなさい。
私、いい加減な気持ちで近藤さんと付き合ってて。
あなたの事を、何も知ろうともしなくて」


「いいよ。
だって、俺からしつこく付き合おうってずっと言ってて。
だから、付き合ってからも、梢が俺の事を好きじゃない事も、分かってた」


「…うん」


今まで、付き合って来た男性に対して、こんな風に別れた後に罪悪感を抱いたりなんてなかったな、と思う。



「本当かどうか分からないけど、聞いた梢の噂だと、けっこうこんな風に軽い気持ちで男性と付き合ったり、別れたりを繰り返しているって」


「あ、うん。それ本当だよ」


「なら、気を付けて。
以前の俺みたいに、梢に逆恨みして。
梢に振られたその男の中に、とんでもない行動を起こす奴が俺以外にもいるかもしれないから」


その近藤龍馬は、本気で私を心配してくれているようで。



「うん。気を付けておく」


最近は、ストーカーとかもよく聞くもんな。

でも、私はそこまでになるような深い付き合いは、過去して来なかったけど。


でも、現に、近藤龍馬がそうであったように、
別れた男の中に、私を恨んでいる人も居るだろうな。

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