LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
シャワーを浴び終え、私は髪を軽くドライヤーで乾かすと。


篤さんを探すようにこの家のリビングだと思う場所へと行く。


廊下の先のそのドアを開けると、
広いリビングのソファーに座る篤さんの姿が見えた。



「あ、猫!」


その私の声に、篤さんが私の方を振り返った。


黒く、口元の白いハチワレの猫は、
ソファーの背凭れの縁に乗り、篤さんの肩辺りに寄り添っている。



篤さんは、私がシャワー浴びている間に着替えたのか、
今は短パンとTシャツ姿。


タオルで拭いたのか、篤さんの髪の毛は短いからか、もう完全に乾いている。



「こっち、来るか?」


篤さんは、ソファーにあった使用済みのバスタオルを、
私の座る場所を空けるように退かしてくれた。


私はそのソファーの、篤さんと一人分開けたくらいの距離に座る。


「猫好きか?」


そう唐突に訊かれ、え、と篤さんに目を向けた。



「ほら、さっきこいつ見て嬉しそうだったから」


「はい。
猫、好きです。
この子の名前は?」


その黒いハチワレの猫は、いつの間にか私の足元に居て、私の足にすり寄って来る。



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