きらめく星と沈黙の月
陽菜に嫉妬してるわけじゃない。


ただ、苦しかった。


私には見向きもせず、オギと話続ける碧。


宝だって言ってもらえる陽菜。


碧に夢中になってもらえる野球。


…私っていったい何なんだろう。


「星矢!ちょっといい?」


「おう!」


碧が行ってしまう。


また遠くに行ってしまう…。


「じゃーな。もうサボんなよ?」


「はいはい。んじゃ、碧も頑張れよ」


片手を上げ、碧が走り去っていく。


一言も話せなかったし、目も合わせられなかった。


やっぱり…碧にとって私は邪魔者なんだ。


そりゃそうだよね。


定期戦の敗因を作ったのは私だし…。


予選が近くなった今、私を避けたくなる気持ちは分かる。


分かるけど、いざ避けられるとツラい。
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